必見!これが注射の極意
検査や治療において、針を使用して体内に薬物を注入することを「注射」と呼びます。注入した薬物はリンパ管や毛細血管などに入り、効果を発揮します。注射にはいくつか種類があり、注射針を刺す部位や方法がそれぞれ異なります。以下に、注射の種類を紹介していきます。
皮膚の最も外側に位置する表皮と、その下にある真皮の間にする注射です。薬物の効果が出るまでには時間がかかりますが、治療ではなく主に薬物に対する反応を確認することが目的です。具体的にはアトピー性皮膚炎や気管支炎喘息のアレルギー検査などで使用されます。
皮膚と筋肉の間にある脂肪(皮下組織)に刺します。こちらも比較的薬物の効果が出るのは遅いですが、持続性があり安全性も高いという特徴があります。ただし、使用できる薬物は等張液、非粘稠性、溶解性、非刺激性の薬液に限定されます。また、薬物の量も0.1~0.2mlに制限されます。具体的にはインフルエンザや水疱瘡、日本脳炎などの予防接種で用いられることが多いです。
静脈に直接薬物を注入する方法です。注入後、血液を介して薬物が体内を巡るため、効果が出るのは非常に早いです。そのため、緊急性の高い場面で用いられることが多いです。また、点滴も静脈注射に含まれます。通常の注射と比較して多くの薬物や水分、栄養分を注入することができます。
一方、持続性という点では最も短くなります。血液の薬物濃度が急激に上がるため、副作用が出やすいという特徴もあります。場合によっては命に関わる副作用が生じる可能性もあります。
皮膚の表面から最も深い位置にある筋肉に薬物を注入します。刺激の強い薬物でも注入できる点が特徴です。薬物の吸収スピードは皮下注射の約2倍といわれています。ただし、末梢血管から吸収された後に大循環系に移行するため、静脈内注射と比べると薬物の効果が出るのは遅いです。具体的にはHPV(ヒトパピローウイルス)やB型肺炎ウイルスの予防接種などに用いられます。また、新型コロナウイルスのワクチン注射にも筋肉注射が用いられます。
上記の注射以外にも、注射針を背骨の腰部分にある腰椎に刺し、中にある髄液を採取する「腰椎穿刺」、胸骨や腸骨に注射針を刺して骨髄を採取する「骨髄穿刺」などがあります。これは病院での検査や診断で用いられます。腰椎穿刺は、くも膜下出血や髄膜炎、骨髄穿刺は白血病やがんなど血液系の病気に関する検査や診断の際に使用します。
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スキルアップにおすすめの注射の機会が多い職場として挙げられるのは「検査室・採血室・点滴室」「健康診断クリニック」「内科クリニック」「透析室・透析クリニック」「訪問看護」「美容系クリニック」です。